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旧天塩弥生駅(旧深名線)

北海道名寄市~元の駅舎に復元されたドミトリー
掲載日2023年7月
(撮影取材日2019年5月)
旧天塩弥生駅
 北海道名寄市の旧天塩弥生駅を取材しています。
 旧天塩弥生駅は、かつて深川市の深川駅と名寄市の名寄駅を結んでいた旧深名線の駅です。

 旧深名線は深川市から幌加内町をとおり、朱鞠内湖をまわって名寄市へ到着する121.8kmにもおよぶ長い鉄路でした。
 しかし深名線は、全国ワースト10位に入る赤字路線でもありました。
 そのような深名線ですが、1995年9月に廃線となっています。
 有名な赤字路線でありながら1995年まで運行がされていたのは、この地域が豪雪地帯でかつ一部において代替輸送ができる道路が存在していなかったためです。
 深名線の駅の数は、仮や臨時の駅を含めて28駅ありました。このうち起点駅となる深川駅は函館本線、名寄駅は宗谷本線の駅として営業しています。
 残る26駅は廃線前に廃止となっている駅もありながら、すべて駅の役目を終えています。

 上の写真は天塩弥生駅の駅舎の様子です。
 ただ、この駅舎ですが、再建されたものです。

 深名線は1995年に廃線となりましたが、その駅であった天塩弥生駅の駅舎はまもなくして解体されています。
 その後駅跡は荒れ地となっていましたが、その駅跡に昭和風の駅舎を模して建てられました。
 それは2016年のことで、取材日の2019において3年ほどしか経っていませんが、新築ながら昭和の古さを再現されています。

 そしてこの駅舎ですが、当然ながら駅舎の働きはしていません。実はドミトリーとして建てられました。
 建てたのは一般の方で、元鉄道員でした。
 ドミトリーの名は「旅人宿&田舎食堂 天塩弥生駅」。
 宿だけではなく、11:00から14:00までの間、食堂としても営業しています。

 天塩弥生駅は深川駅から数えて、仮や臨時、廃線前に廃止となった駅も含めると25駅めになります。
 終着駅となっていた名寄駅までは、あと2駅となる名寄市にある駅です。
 ここまでくると、旧朱鞠内駅を取材していたときのような、残雪が見当たりません。
 2019年5月撮影時の朱鞠内駅については、下記から掲載ページに移動します。
2019年5月取材時の朱鞠内駅はこちらです




旧天塩弥生駅
 再現された駅舎の入口付近からです。
 残念ながら食堂営業の時間帯を過ぎてしまっていました。
 駅舎の中も昭和風待合室などが再現されており、また関連する鉄道用具も置いてあります。
 食堂は11:00~14:00までの営業のようですが、取材日においてはさらに土日祝日だけの営業のようです。
 食堂営業時間外は、宿泊者のための準備をしているようです。
 入口横に小さくかかっている「準備中」の札は、その意味のことでしょうか。



旧天塩弥生駅
 駅舎の裏側、いわばホーム側にまわってきたところです。
 鉄道関連のものの他に、いろいろなものが置いてあります。



旧天塩弥生駅
 柱などはしっかりと造られています。
 古びた駅舎に見えますが、ほぼほぼ新築同様です。
 ドミトリーがオープンしたのは、2016年3月26日です。北海道新幹線開業日と同日でした。

 ここではドミトリーを「寝台車」、食堂を「食堂車」として運営しています。
 オーナーは元鉄道員、駅長はそのオーナーの奥様ということです。
 ドミトリーは完全予約制です。

 ※2019年の取材日においては通常営業されておりましたが、2023年の掲載日においてはオーナーの病気療養のためにしばらく休業されています。宿泊希望の場合は、事前に確認が必要です。






 掲載している写真は、一般的な観光スポットだけではありません。
 景勝スポットのほか、北海道の興味深い個所を多数掲載しています。
 掲載個所の中には、簡単には行けないところも含まれていますので、写真だけを見て楽しんでください。






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